曲直瀬道三 歴史秘話ヒストリアをみて
昨日の『歴史秘話ヒストリア』で曲直瀬道三のことが紹介されました。
学校の教科書に載るような有名な人物ではないのですが、テレビで紹介されたことに、とても嬉しく思います。
監修した方はおそらく、もっともっと伝えたいことがあったと思います。
ですが、放送時間が43分。少なすぎましたね(^^;
曲直瀬道三の話は
「道三流医則五十七条」の第一条、「慈仁」の話。
織田信長から天下一の名木である蘭奢待を受け取った話。
脉診で津波から逃れた話。
千利休との交流。
唯一の子、守真の死。
房中書の話。
など、まだまだあります。
曲直瀬道三は、患者さん一人ひとりの体質に合わせた「オーダーメイドの治療」をしていたと紹介されていました。
このことを当時は「察証弁治(さっしょうべんち)」と言っています。
当院もこの「察証弁治」を大切にして治療をしています。
患者さんの状態をしっかり把握し、状態に合わせて、使用するツボを決めたり、鍼やお灸の刺激量を調節したりしています。
曲直瀬道三の書を見ると、『人迎気口の脉診(じんげいきこうのみゃくしん)』のことが載っています。
脉診とは、患者の手首の脈をみることで、疾病やカラダの状態を診察する方法です。
この『人迎気口の脉診』。時代が進むにつれて途絶えてしまったのですが、現代に蘇らせた人がいます。
私が所属している『古典鍼灸研究会(付脉学会)』の四代目会長、故井上雅文先生です。
この『人迎気口の脉診』は、ものすごく実用的で、察証弁治をする為には欠かせない脉診法です。
まだ、鍼灸師の中でもあまり知られていませんが、おそらく数十年すれば『人迎気口の脉診』をする方は増えるかと思います。
もし、曲直瀬道三のことをもっと知りたいのでしたら、曲直瀬道三のことを小説化した
『医の旅路はるか 曲直瀬道三とその師田代三喜篇–』
『医の旅路るてん 曲直瀬玄朔と聖医父曲直瀬道三篇』 服部忠弘 著
の二冊がありますので、ぜひ読んでみるといいと思います。
鍼灸のことをもっと世間に知られる為にも、ぜひ曲直瀬道三をNHK大河ドラマに取り上げられて欲しいですね。
鍼灸院・至
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