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生田駅徒歩3分の鍼灸院・至

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中村 至行
院名
鍼灸院・至
院長名
中村 至行(ナカムラ ムネユキ)
院長プロフィール(経歴)
鍼灸学校卒業と同時に、はり師・きゅう師 国家資格取得
鍼灸院・鍼灸整骨院で8年勤務 
2014年10月に神奈川県川崎市の生田で独立開業
所属団体
古典鍼灸研究会(付脉学会)
日本内経医学会
院連絡先(予約用)
044-322-8779

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曲直瀬道三の逸話。

2015年09月11日

前回に引き続き、曲直瀬道三についてのお話です。


根岸鎮衛の『耳嚢(みみぶくろ)』をご存知でしょうか?
江戸時代に書かれた本なのですが、全10巻。各巻100話で,全巻1000話の街談巷説奇聞の類を集めたものです。
この『耳嚢』の五巻に、「道三神脈の事」という、曲直瀬道三の逸話が載っているのでご紹介します。


或る医の語りけるは、
道三諸国遍歴の時、或る浦方(うらかた)を廻りて、
壱人の漁家の男其(その)血色甚(はなはだ)衰へたるある故、
其家に立寄(たちより)家内の者をみるにいづれも血色枯衰せし故、
脈をとり見るにいづれも死脈なれば、其身の脈を取て見るに是も又死脈也。
大に驚き、「斯(かく)数人死脈のあるべきやうなし。
浦方なれば津波などの愁ひあらん。
早々此所を立去りて山方え成共(なりとも)引越べし」と、右漁父が家内を進めて連れ退(の)きしが、果して其夜津波にて右浦の家々は流れ失(うせ)、多く溺死せるもありしとや。
病ひだに知れがたきに、かかる神脈は誠に神仙ともいふべきやと語りぬ。
『耳嚢』岩波文庫より引用。


上文は少し読みにくいので、下文は自分なりに読みやすくしてみました。


「道三神脈の事」
ある医師が語る。
道三が広く各地を巡り歩いていた時、ある漁村に辿り着いた。
そこには血色が悪く、ひどく衰えた漁師がいた。
道三はその漁師の家に立ち寄り、家族をみてみたら皆血色が悪く、脈診をしたら皆死脈だった。
道三は恐れ恐れ自分の脈も診てみたら、これもまた死脈。大いに驚き、「こんな大勢の人が死脈であることはおかしい。ここは漁村だから津波が来るのかもしれない。早々にここを立ち去り、山の方へ皆引っ越すべきだ。」と、漁師の一家を連れ退いた。
その夜、津波がこの漁村を襲い、たくさんの家が流され、溺死者も大勢出たという。
病でさえ、脈診で知るのは難しいのに、曲直瀬道三の神懸かった脈診は、誠に神仙というべきと語った。


手首の脈を診ただけで、津波の危機を脱したとは、まさに神業ですね。
因みに、脈について書かれている古医書には「死脈」の記載があります。
曲直瀬道三はその記載されている死脈を診る技術をお持ちだったのだと思います。


信じるか信じないかはあなた次第。。。


関後神門死脈


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